ニュースリリース
クルマ・技術
マツダの車体構造接着技術が「市村産業賞 貢献賞」を受賞
-「MAZDA CX-80」、「MAZDA CX-60」などのラージ商品群4車種に採用-
マツダ株式会社(以下、マツダ)は、第57回市村賞(主催:公益財団法人市村清新技術財団)*1において、同社の「MAZDA CX-80」、「MAZDA CX-60」などのラージ商品群4車種*2に採用する車体構造接着技術が「市村産業賞 貢献賞」を受賞したことを、本日公表しました。
市村賞は、科学技術の進歩や産業の発展に貢献した技術開発者を表彰するもので、今回、マツダが受賞した「市村産業賞 貢献賞」は、優れた国産技術を開発することで、産業分野の発展に貢献・功績のあった技術開発者を対象としています。

今回受賞対象となった技術では、車体構造とその接合部に着目。MBD・MBR*3を活用して、車体構造に伝わる振動現象と接着剤の機能向上に関して研究し、本技術を開発しました。路面からの振動が入る部分の剛性を高める目的と、振動が室内へ伝わる経路の減衰力を向上させる目的の、2種類の構造用接着剤を接着剤メーカーと共同で開発、接合部に適用しました。これにより、静粛性や安定感を高めるとともに、従来困難だったアルミニウムと鋼板の接着にも利用できることから、車体の軽量化にも貢献します。また、低温・短時間の加熱による硬化・接着が可能であり、製造時のエネルギー節減効果があります。さらに本技術は、振動・騒音の対策として自動車以外への応用も期待できます。
マツダは今後も、ひと中心の開発思想による走る歓びと環境・安全性能を両立させた商品の開発を通じて、「走る歓び」を進化させ続け、移動体験の感動をお客さまの日常に提供することに取り組んでまいります。
【受賞概要】
名称: | 市村産業賞 貢献賞 |
受賞対象: | 振動・騒音の抑制と低温硬化を実現する自動車の構造接着技術 |
受賞者: | 麻川 元康(あさかわ・もとやす)、 |
- *1 「市村産業賞」、「市村学術賞」、「市村地球環境産業賞」、「市村地球環境学術賞」の4つのカテゴリーで表彰。
- *2 国内および欧州向けの「MAZDA CX-80」と「MAZDA CX-60」、北米向けの「MAZDA CX-90」と「MAZDA CX-70」。
- *3 「MBD」はモデルベース開発(Model Based Development)のことで、モデル化された開発対象を、シミュレーションを活用しながら、効率的に設計開発を行う手法。「MBR」はモデルベース研究(Model Based Research)のことで、物理現象の基礎的研究や実験の積み重ねにより、より精度の高いモデルを作り出す研究活動。