本文へジャンプ

第1788号 2004年10月14日

家族全員で楽しさ、快適さを分かち合えるミニバン
「新型プレマシー」を東京モーターショーに出品

-テーマは“Zoom-Zoomを分かち合おう”-

 マツダ(株)は、11月2日(火)から11月7日(日)まで千葉県「幕張メッセ」で開催される第38回東京モーターショー※1に、家族全員で分かち合うZoom-Zoom※2の楽しさと機能を具現化したミニバン「新型プレマシー」(来春発売予定)を出品する。同時に、環境への配慮とドライバーの操作負担の軽減を追求した「ボンゴバン/タイタンダッシュコンセプト」、環境技術として「RENESIS水素ロータリーエンジン」、ディーゼルエンジンの「MZR-CD with DPF」、安全技術として「高度運転支援技術」も展示する。

 マツダの出展テーマは、“Zoom-Zoomを分かち合おう (Sharing Zoom-Zoom)”。これは、アテンザに始まる新世代商品群によって体現してきたZoom-Zoomの価値を、商用車や福祉車両にも広げていこうとするマツダの意思を表わすものである。マツダは、ユーザーの立場に立った使いやすいクルマづくりを基本として、マツダ車を使うすべての人々が分かちあえるZoom-Zoomを追求し、「心ときめくドライビング体験」を提供していく。
※1 マツダは11月2日(火)11:50~12:05に「幕張メッセ」西ホール「マツダブース」にてプレスブリーフィングを開催予定。
※2 Zoom-Zoom(ズーム・ズーム):マツダのブランドメッセージ。「ブーブー」というクルマの走行音を表す英語の子供言葉で、子供の頃の動くことに対する憧れを表現している。

新型プレマシー(参考出品車)
新型プレマシー(参考出品車)

 パリモーターショーでワールドデビューした新型プレマシーは、マツダのZoom-Zoomをさらに深化させて新開発したミニバンである。室内空間は、乗員全員が快適なコミュニケーションを楽しめることを重視し、また、日常ユースから週末のアクティブライフまで、さまざまなシーンで誰もが楽しく心地よく使える機能性、運動性能、取り回しの良さを備えている。

ボンゴバンコンセプト(参考出品車)
ボンゴバンコンセプト(参考出品車)
タイタンダッシュコンセプト(参考出品車)
タイタンダッシュコンセプト(参考出品車)

 ボンゴバン/タイタンダッシュコンセプトは、アイドリングストップ機能とカード式キーレス機能を組み合わせたE-SI(イージー)* デリバリーシステムを搭載。環境とドライバーにより優しい小口配送システムを提案する。 
 *E-SI:Energy-Saving Idling Control

 環境技術のRENESIS水素ロータリーエンジンは、より地球に優しく、よりZoom-Zoomスピリットが楽しめるクルマを実現させる手段の一つとして提案するマツダの独自技術。水素/ガソリンどちらの燃料でも走行可能とし、特に水素インフラが広く普及するまでの間、高い利便性を発揮する。 

 このほか、ITS(Intelligent Transport Systems)技術を活用した高度運転支援技術、触媒担持型ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)などの採用により、ディーゼルの水準を超える環境性能と力強い走りを実現するMZR-CD with DPF、助手席が回転してスムーズな乗り降りをサポートするベリーサの助手席回転シート車などの福祉車両、キャンパー仕様のボンゴトラックなどを出品。乗る人、使う人すべてが楽しさ、心地よさ、使いやすさを享受できるよう、マツダは今後とも、より多くの人々が分かち合えるZoom-Zoomの実現に取り組んでいく。

<主な出品物一覧>
参考出品車 乗用車
新型プレマシー(日本仕様)[来春発売予定]
商用車 ボンゴバンコンセプト(E-SI デリバリーシステム)
タイタンダッシュコンセプト(E-SI デリバリーシステム)[屋外展示]
市販車 福祉車両 ベリーサ助手席回転シート車
デミオi
MPVセカンドリフトアップシート車
商用車 ボンゴバン
ボンゴトラック
ボンゴブローニイバン
タイタンダッシュ
タイタン
スクラムバン
RV MPV用品架装車
ボンゴトラック キャンパー仕様車
技術展示 環境 RENESIS水素ロータリーエンジン、ハイドロジェンREユニット
MZR-CD with DPF (ディーゼルエンジン)
安全 高度運転支援技術など

<主な出品物の概要>
1. 参考出品車 
■新型プレマシー(日本仕様)

 マツダは、Zoom-Zoomをブランドテーマとして「センスの良い」、「創意に富む」、「はつらつとした」というマツダブランドの個性をアテンザ以降の新世代商品群で実現してきた。新型プレマシーは、このうち「創意に富む」の領域に特に焦点を当ててZoom-Zoomの価値をより深化させたミニバンである。
 誰もが余裕をもって扱えるサイズのボディに、乗員全員が快適なコミュニケーションを楽しめることを重視した室内空間を確保。新発想の「6+One」(シックスプラスワン)パッケージングコンセプトで実現した室内中央のオープンスペースを活用することにより、前席から3列目までスムーズなコミュニケーションができる空間の広がり、必要な時に7人目の乗員のためのシートとして展開できるカラクリ7th(セブンス)シート、様々に使いこなせるカラクリ収納ボックスなど、多様な「+One」の楽しさと機能を提供する。さらに、高度にバランスの取れた走りと上質な乗り心地、クラフトマンシップを追求し実現した高い品質、ダイナミックでスタイリッシュなデザインなどを実現。楽しさ、使いやすさ、快適さのすべてにおいて、より深化したZoom-Zoomを家族全員で分かち合う歓びを提供する。

■ボンゴバン/タイタンダッシュコンセプト
 ボンゴバン/タイタンダッシュコンセプトは、アイドリングストップ機能とカード式キーレス機能を組み合わせたE-SIデリバリーシステムによって、環境保護、ドライバーの利便性向上など、実際の配送現場のニーズに即した価値を提案する。
 アイドリングストップ機能は、配送業務中のエンジンの始動/停止をキー操作なしで行う機能。ATシフトがPレンジにある状態で、パーキングブレーキを引くだけでエンジンが停止、ブレーキペダルを踏み込むだけでエンジンが始動する。配送先の停車時の確実なエンジン停止により、排出ガス低減と燃費向上によって環境保護に貢献するとともに、配送業務中にエンジンの始動・停止操作をひんぱんに行うドライバーの負担を軽減する。
 カード式キーレス機能は、カードキーを携帯したドライバーが車両から一定距離以内に近づくとドアが開錠、車両を離れると施錠される便利な機能。これにより、乗降の頻度が極めて高い小口配送業務に当たるドライバーの操作負担を軽減する。

タイタンダッシュコンセプトを屋外展示
E-SIデリバリーシステムの利便性を体験できるタイタンダッシュコンセプトのデモンストレーション車を、中央ホール南側の屋外展示スペースに用意している。

2. 技術展示
<環境技術>
■RENESIS水素ロータリーエンジン

 RENESIS水素ロータリーエンジンは、マツダが提案する将来の水素エネルギー社会に向けた代替燃料技術の1つである。この水素エンジンはマツダの固有技術であるロータリーエンジンの特性を活用したもので、クリーン性能とクルマ本来の気持ちよい走りを同時に実現する。加えて、高圧水素とガソリンタンクを搭載したデュアル・フューエルシステムによりガソリンでも走行できるため、特に水素インフラが広く普及するまでの間、非常に高い利便性を発揮する。
 実用化に向けて研究開発を続けており、今回はキーとなる水素直噴システムのハウジングの分解展示や開発シーンのビデオなどを紹介している。
 さらにハイドロジェンREユニットでは、水素ロータリーエンジン車の将来システムとして、アイドリングストップ/低回転域でのトルクアシスト/エネルギー回生(バッテリー充電)などを行い、効率改善を図るマツダハイブリッドシステム、電動アシスト機構によって低回転域での過給効果を高める電気モーターアシスト式ターボチャージャーを提案している。

■MZR-CD with DPF(ディーゼルエンジン)
 MZR-CD with DPFは、出力/燃費/エミッションを高次元でバランスさせながら、これらの性能を大幅に進化させた新開発の直噴ディーゼルエンジンで、タイタンダッシュ、ボンゴトラック/バン、ボンゴブローニイバンに搭載される。
 特にエミッション領域では、1,800気圧(180Mpa、26,100psi)の高圧で燃料噴射を行うことで高い燃焼効率を実現する高圧コモンレールシステム、電子制御EGRシステム、EGRクーラーなどにより、NOx排出量を大幅に削減するとともに、10・15モード燃費を従来型エンジン比で約13%向上。さらに、セラミックス製フィルターによりPM(粒子状物質)を捕獲し、フィルターに規定量のPMが堆積するとPMを燃焼・除去、フィルター性能を自動再生するメンテナンスフリーの触媒担持型ディーゼル・パティキュレート・フィルター(DPF)を採用し、新短期規制、自動車NOx-PM法、首都圏ディーゼル車運行規制に適合する優れた環境性能を実現。MZR-CD搭載車は国内のすべての地域で登録・走行が可能。
 また、ターボチャージャーの採用などにより、従来型エンジンに対し最高出力を約10%、最大トルクを約30%向上させている。

<安全技術>
■アダプティブフロントライティングシステム

 夜間走行中のコーナリング時にヘッドライトのロービームの照射軸を、ステアリングの切り角に応じて自動的に左右に回転させ、カーブや交差点等で進行方向を照射。これにより、夜間の視界・視認性を向上させ、ドライバーの安全走行をサポートする。

■ナイトドライブエイド
 夜間、車両の前方に近赤外光を照射、その反射光をカメラで捉えて映像化し、ヘッドアップディスプレイでフロントガラスに映し出してドライバーの視界をサポート。さらに画像処理技術と組み合わせ、歩行者や自転車など特に注意すべき対象の存在をドライバーに知らせる。

■全周囲死角モニター
 車両の前・側・後部に設置したカメラで、ドライバーの死角や見通しの悪い交差点の左右方向などを捉え、ディスプレイに表示。子供の巻き込みや出会い頭の事故予防をサポートする。さらに、画像処理技術との組み合わせによって、死角に隠れて見えにくい子供や障害物、左右方向から接近してくるクルマなどの存在を認識し、警報などでドライバーに知らせる。

■レーンドライブエイド
 走行時に左右の車線(レーン)をカメラで捉えて自車の位置を認識。ステアリングを適切にアシストし、車線の中央を走るようドライバーのステアリング操作を支援する。車線逸脱の可能性があると判断した場合には、警報などでドライバーに注意を促す。また、車両の側面に設けたカメラで隣接する車線の後側方や側方を検知。クルマの存在に気づかず車線変更をしようとした場合にも警報などでドライバーに警告する。

■歩行者保護プリクラッシュセーフティ
 レーダーセンサーとカメラにより前方を横断中の歩行者をいち早く捉え、衝突の可能性があると判断した場合は警報などでドライバーに注意を促す。ドライバーの回避操作が遅れ、衝突が避けられないと判断した場合には、自動的にブレーキをかけるとともに、歩行者の脚部への傷害を軽減するためのバンパーエアバッグを作動。さらにボンネットを持ち上げてエンジンとの隙間を広げ、ウインドーエアバッグも作動させて歩行者の頭部への傷害を軽減する。

■前面衝突プリクラッシュセーフティ
 レーダーセンサーにより先行車や路上の障害物などと衝突の可能性があると判断した場合、警報などでドライバーに注意を促すとともにシートベルトのモータープリテンショナーを作動、乗員をしっかり拘束する。ドライバーの回避操作が遅れ、衝突が避けられないと判断した場合には、自動的にブレーキをかけて衝突速度を下げ、被害の軽減を図る。

■被追突プリクラッシュセーフティ
 レーダーセンサーにより後続車の追突の可能性があると判断した場合、警報などでドライバーに注意を促すとともにシートベルトのモータープリテンショナーが作動し、乗員をしっかり拘束。同時にヘッドレストの位置を適切に自動調整する。自車が停止している場合には、自動的にブレーキをかけて追突による自車の飛び出しを抑え、頚部傷害の軽減を図る。


close