マツダの新世代ロータリーエンジン「RENESIS」が
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マツダ(株)の社員が、このほど(社)日本機械学会(田中重穂会長)による「2003年度日本機械学会賞(技術)」を受賞した。受賞の対象となるのは、「自動車用サイド排気ポート方式ロータリーエンジン(RENESIS)の開発」である。マツダの社員による同賞の受賞は、昨年の「構造部品用高強度射出成形ガラス長繊維強化複合材料による機能統合型モジュールの開発」に続いて2年連続となる。 今回受賞の対象となったのはマツダの新世代ロータリーエンジン「RENESIS」である。ロータリーエンジンは、おむすび型のローターを繭(まゆ)型の燃焼室内で回転させて出力を発生させるエンジンで、一般的なレシプロエンジンと比べて、軽量・コンパクト、スムーズでフラットなトルク特性、低振動・低騒音などの利点がある。今回の「RENESIS」では、サイド排気・サイド吸気構造に加えて、シーケンシャル・ダイナミック・エア・インテーク・システムなどの採用により、自然吸気でありながら高出力を実現すると同時に、燃費や排出ガス性能についても従来のロータリーエンジンと比べ大幅に向上させた。 「RENESIS」ロータリーエンジンは2003年4月の発売以来、そのスタイリングと性能によりお客様からご好評いただき、世界各国の自動車賞を獲得している4ドア・4シーターの新型スポーツカー「マツダRX-8」に搭載されている。 また、マツダは水素燃料エンジンの研究・開発に取り組んでおり、昨年の東京モータショーに出品された「マツダRX-8ハイドロジェンRE」には、この「RENESIS」の技術が応用されている。 日本機械学会賞は、機械工学と工業の発展を奨励することを目的として、優秀な論文や技術などに対して毎年与えられるもの。表彰の中には、「日本機械学会賞(「技術功績」、「論文」、「技術」の3部門を含む)」の他に、新進会員を表彰する「日本機械学会奨励賞(「研究」、「技術」の2部門)」や、教育に関する「日本機械学会教育賞」がある。 マツダの社員が日本機械学会賞(技術)を受賞するのは今回が6回目となる。過去の受賞内容には、前述の機能統合型モジュールの開発の他に、「自動車用ロータリー機関の実用化」や「自動車用ミラーサイクルエンジンの開発」が含まれる。
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