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第1728号 2003年1月7日

コンセプトカー「Mazda 鷲羽(わしゅう)」と「Mazda RX-8」量産車を
北米国際自動車ショーに出品


 マツダ(株)は、米国デトロイトで開催されている北米国際自動車ショー※1に、コンセプトモデルの新世代6シーターコンセプト「Mazda 鷲羽(わしゅう)」※2および、「Mazda RX-8」量産車(北米仕様)を出品する。


Mazda 鷲羽(わしゅう)


 「Mazda 鷲羽」は、バランスのとれたモダンなデザインにマツダのプロダクトDNAを体現した新しいジャンルの6シーターコンセプトの提案である。ワイド、かつローシルエットで流れるようなエクステリアデザインに、大きな開口を持つエア・プレーン・ドアやステア・バイ・ワイヤー技術など革新的な技術を装備している。
 「Mazda RX-8」は新世代ロータリーエンジン「RENESIS」を搭載し、スポーツカーのスタイリング、運動性能と、大人4人がゆったり乗れる機能性とを高い次元で両立させ、全く新しいドライビングエキサイトメント(運転する楽しさ)を創出する。RX-8は、「スポーツカーライクノーアザー(比類なきスポーツカー)」であり、多くの人が胸に抱くスポーツカーへの憧れを現実にするクルマである。北米での発売は本年春を予定している。

※1:

北米国際自動車ショー:プレスデーは2003年1月5~7日、特別招待日は8、9日、一般公開日は11~20日。

※2:

「Mazda 鷲羽」というネーミングは、素早く、そして力強く、自由に空を翔ぶ鷲のイメージから名付けた。また、フロントドア、リアのエア・プレーン・ドアを開けた姿は、空へ飛びたつ鳥のイメージを想起させる。クルマを通してワクワクするような感動を表現したいというZoom-Zoomコンセプトを表現した。

「Mazda 鷲羽」の主な特徴は以下の通り。
1. 高いダイナミック性能を感じさせるワイド&ローシルエットのモダンなプロポーション
 エクステリアは、ワイド&ローシルエットのモダンなプロポーションを実現、ドアとルーフに広いガラスエリアを採用したことで、開放感を表現した。また、サイドミラーの廃止、ルーフまで回り込んだスライドドアやLEDヘッドランプを採用するなど、エクステリアデザインを刺激的に進化させると同時に、安全性と、機能性も向上させている。

2. 乗降性を飛躍的に向上させるエア・プレーン・ドアの採用
 エア・プレーン・ドアは、外側にスイングして張り出しながら後方にスライドする仕組みになっており、1,100mmの大開口を持ち、さらにルーフ部分にも400mm回り込んで大きく開く。これにより立ったままの姿勢での乗降が可能になり、乗降性を飛躍的に向上させている。

3. 幅広い活用が可能な、機能的でフレキシブルなシートアレンジを追求
 Mazda 鷲羽は、ローシルエットながらフラットフロア、ロングホイールベースを採用することで、広々とした室内空間を実現した。さらにシートは6脚のキャプテンシートで、荷物の積み方、大きさ、乗る人の人数に応じて、フレキシブルなレイアウトを創り出すことができる。例えば2列目のシートは、それぞれ後方へ645mm移動する電動ロングスライド機構を備えている。また横へのスライド機構により、最後席への乗降性も向上した。

4. ステア・バイ・ワイヤーおよびフラップ(可動式)インストルメントパネルの採用で革新的なパッケージングを提案
 ステアリングシャフトを必要としないステア・バイ・ワイヤーを採用し、駐車時にはステアリングホイールをインストルメントパネル内部へ格納。さらにインストルメントパネル本体が300mm可動するフラップインストルメントパネルを組み合わせることで、前席へのアクセスが飛躍的に向上し、容易になっている。また、ドライバーは楽に乗り降りできるだけでなく、あらかじめ個人情報がインプットされたIDカードを携帯した状態で乗り込み、メインスイッチを入れることで、最適なドライビングポジションを瞬時に得ることができる。

5. その他の装備
ルーフに、透明/不透明を電気で切り替えることのできる液晶調光ガラスを採用。
ドライブインフォメーションシステムを制御する液晶マルチインフォメーションディスプレイを装備。
サイドミラーを廃し、フロントドアのサイド部とリヤゲートに左右後方確認用モニターカメラを装備。
空調システムは、冷暖房用のふきだし口を必要としないゾーン空調システムを採用。
DVDムービー再生用の15インチ大型液晶ディスプレイを後席のトップシーリング部分に装備。
停車中にブレーキを踏むと自動的にパーキングブレーキがかかり、発進時にアクセルを踏むとブレーキが解除されるエレキパーキングブレーキを採用。


マツダ RX-8


「Mazda RX-8」の主な特徴は以下の通り。
1. スポーツカーならではのドライビングエキサイトメントを創造
 正確な応答性とハイレベルなコントロール性、そして高い限界性能を実現させ、ドライバーがスポーツカーであることを直感できる優れた運動性能を追求した。
搭載した新世代ロータリーエンジン“RENESIS”は、「サイド排気&サイド吸気」を採用し、吸気ポート面積を拡大、吸気抵抗を大幅に低減した。総合吸気可変システムやドライブバイワイヤの採用と相まって、ハイパワー仕様では247HPの高出力を発揮する。また燃費、排出ガス性能も大幅に改善した。
「Mazda RX-7」に比べ、エンジン本体を60mm後方へ、ダッシュボードを80mm前方に配置するアドバンスドフロントミッドシップレイアウト、新開発の前後サスペンションなどにより、俊敏な回頭性と優れた安定性を両立させた。
強固なアンダーボディフレームワークやキャビンの効果的な補強を行い、同等のホイールベースを持つスポーツセダンをしのぐ高剛性・軽量ボディを実現した。

2. マツダのDNAが可能にした斬新なスポーツカースタイリング
 デザインの基本思想は、「マツダスポーツカーDNA」をさらに進化させた「スポーツカーダイナミズム」。エクステリアデザインは「アスレティックテンション」をテーマに、今にも走り出しそうな躍動感を表現した。インテリアデザインでは、「コンフォタブリータイト(心地よい包まれ感)」を基本テーマとして、斬新で、上質なカーテイストに仕上げた。

3. 大人4人のための実用的で機能的な空間を創出したパッケージ
 ある時はスポーツドライビングを存分に味わい、ある時は仲間や家族とのドライブを楽しむ、かつてスポーツカーには存在しなかった価値を具現化した。
エグゾーストマニホールドや触媒コンバーターの配置などを最適化、低い乗員位置を実現した。またフロア形状やフロントシートバックに工夫を凝らすなど、広い居住空間を確保した。
スムーズな乗降性を実現するために、センターピラーレスのフリースタイルドアを新開発した。
トランクルームは深底で、日常的な使用シーンではもちろん、家族4人の小旅行にも対応できる。

4. 新たなステージに進化したマツダ独自のクラフトマンシップ
 仕上げ品質などの「基本的な造り込み」「機能美」に加え、新たに「カスタマーディライト」という新しい領域での取り組みをスタート。指先で俊敏に操作できるアクティブマチックステアリングシフトスイッチ、ブルーの間接照明を採用したメーターパネルなど、マツダ独自のアイデアを具現化したもの。

5. 高度な安全性および環境への配慮
 専用開発の高剛性・安全ボディMAGMAにより、世界水準の衝突安全性を実現した。特に側面衝突ではセンターピラーレス構造でありながら、通常の4ドアセダンと同等の衝突安全性を確保している。環境性能は、RENESIS採用などにより、従来のRE搭載車と比べ燃費、排出ガス性能を大幅に改善した。

Mazda 鷲羽の主要諸元
寸法 全長 4,830mm
全幅 1,850mm
全高 1,570mm
ホイールベース 3,200mm
トレッド(前/後) 1,560mm/1,600mm
乗車定員 6名
エンジン 種類 V6 3500cc
最高出力 180KW (245ps)/6,500rpm(目標値)
最大トルク 278Nm (29.0kg-m)/3,500rpm(目標値)
変速機 種類 6速AT
サスペンション 型式(前/後) ダブルウイッシュボーン/マルチリンク
ブレーキ 主ブレーキ形式(前/後) ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール タイヤ 225-750R540A MICHELIN PAX System
ホイール 215-540A

Mazda RX-8(北米仕様)の主要諸元
寸法 全長 4,425mm
全幅 1,770mm
全高 1,340mm
ホイールベース 2,700mm
トレッド(前/後) 1,500mm/1,505mm
乗車定員 4名
エンジン 種類 水冷2ローター・ロータリーエンジン
最高出力 247HP/8,500rpm 207HP/7,200rpm
最大トルク 159lb-ft/5,500rpm 164lb-ft/5,000rpm
変速機 種類 6MT 4AT
サスペンション 型式(前/後) ダブルウィッシュボーン/マルチリンク
ブレーキ 型式(前/後) ベンチレーテッドディスク/ベンチレーテッドディスク
タイヤ&ホイール タイヤ 225/45R18 91W 225/55R16 94V
ホイール 18x8JJ 16x7.5JJ
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