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第1636号 2001年1月18日

マツダ、超低床車椅子送迎車「プレマシーi」を発売

− 介護しやすいシートレイアウトを実現させるとともに、車椅子乗員1人と大人4人が乗車可能 −

 マツダ(株)は、着脱可能な3列目シートと広い室内空間をもつ、プレマシーをベースにした超低床車椅子送迎車「プレマシーi」を設定し、本日よりマツダ系、マツダアンフィニ系、マツダオートザム系販売店を通じて発売する。同車は、昨年の第34回東京モーターショーに市販予定車として出品、この度販売を開始するものである。

 プレマシーiは、車両後部乗降口に装備した格納式スロープを利用することで車椅子のままで乗降できる、超低床の車椅子送迎車である。プレマシーの特長を活かしながら、さらに2列目にセパレートタイプのダブルフォールディング機能付シートを採用することで、介護される側と介護する側双方に優しい室内レイアウトを実現している。

 主な特長は以下の通り。

 1. ベンチタイプの3列目シートを取り外して車椅子を搭載した状態でも、車椅子の乗員1人を含め大人5人が乗車でき、また、3列目シートを装着した時には大人6人が乗車可能である。
 2. セパレートタイプの2列目シートを採用して左右シート間隔を広くとっているため、2列目シートの乗員が車椅子乗員の介護をしやすいうえ、車椅子乗員の足元に広いスペースを確保することができた。
 3. 車椅子搭載部の超低床化により、視線が通常のシート乗車時とほぼ同じ高さとなるため、車椅子の乗員にも快適な乗車環境を提供できる。

 販売台数は、年間220台を予定している。

 マツダは、「介護がもっと楽にできたら」というお客様のご要望に応え、独自の超低床スロープ式を採用した車椅子送迎車を開発、1995年に、その第1号車としてキャロルiを発売した。さらに1997年にAZ−ワゴンi、1998年にデミオ-iを発売し、介護する人にも優しい福祉車両として高い評価を得ている。

 同社は、「もっとやさしく、もっと自由に」をテーマに、福祉車両を総称する名称を「i(アイ)*シリーズ」としている。iシリーズは、マツダの関連会社であるマツダ産業(株)で開発・製造を行っている。
*「i」は、愛情の「愛」を意味しており、愛情豊かなお客様に使用していただきたいという想いを込めてネーミングした。

福祉車両  超低床車椅子送迎車「プレマシーi」
福祉車両  超低床車椅子送迎車「プレマシーi」

■車両本体の希望小売価格は以下の通り。(消費税含まず)

(単位:千円)
エンジン 駆動 変速機 パッケージ 東京・名古屋・
大阪・広島・山口
札幌 仙台 福岡
1800
DOHC
2WD(FF) コラムAT 標準 2,508 2,562 2,532 2,528
標準・サイドエアバッグ付 2,539 2,593 2,563 2,559
Gパッケージ 2,651 2,705 2,675 2,671
Lパッケージ 2,732 2,786 2,756 2,752
*全車寒冷地仕様。

■架装内容
リアゲート スロープ組込 上下開口式
車椅子搭載部分(超低床フロア) 床面地上高320mm
車椅子固定装置 汎用電動固定装置
車椅子乗員用シート 固定式2点ベルト
リアサスペンション ストラット式
スペアタイヤ 室内配置
搭載可能な車椅子寸法 全長:1,100mm以下、全幅:650mm以下、全高:1,200mm以下、ステップ高:100mm以上、ステップ前端から前輪前端:300mm以下、キャスター内幅:380mm以上、重量(車椅子+乗員体重):160Kg以下

■架装内容
型式 GF−CP8W改
ボディタイプ ステーションワゴン
エンジン 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
総排気量 1,839cc
駆動方式/変速機形式・変速段数 FF/4速オートマチック
全長/全幅/全高 4,330mm/1,695mm/1,660mm
車両重量 1,320Kg
乗車定員 通常乗車時6名/車椅子乗車時5名
最低地上高 150mm
リアドア開口部高さ 1,280mm
車椅子搭載部高さ 1,300mm
スロープ長 1,237mm
スロープ幅 670mm
スロープ傾斜角 11 °
燃料タンク 43リットル
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