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第1609号 2000年7月18日

高級スポーツセダン「ミレーニア」をビッグチェンジ

−外観をよりスポーティにし、走行性能を高めて運転する楽しさを向上−

 マツダ(株)は、高級スポーツセダン「ミレーニア」の内外装に変更を加えるとともに、走行性能を向上させるなど大幅な商品改良を行い、本日より全国のマツダ系およびマツダアンフィニ系販売店を通じて発売する。

 ミレーニアは、優雅で美しいスタイリングや機能的で快適な室内空間、4輪マルチリンク式サスペンションとV6エンジンによる余裕のある走りによって、マツダブランドの個性である「センスのよい」、「創意に富む」、「はつらつとした」をクルマ全体で表しており、国内外で高く評価されてきた。

 新ミレーニアは、「際立つデザイン」、「抜群の機能性」、「反応の優れたハンドリングと性能」の3つをキーワードとするマツダの商品づくりの指針に基づき、高級スポーツセダンとして進化させている。外観は、ボンネット、フロントフェンダーなどに変更を加え、一層スポーティなものとした。また、マツダは反応の優れたハンドリングと性能の実現のため、"意のままに操れる人馬一体のドライビングプレジャー(運転する楽しさ)"を、乗用車共通テーマである「ダイナミック(走りの)DNA」と定義している。新ミレーニアでは特にその具現化に注力し、ボディやサスペンションの大幅な改良により、操縦安定性と高級車にふさわしい乗り心地とを両立させ、運転する楽しさを向上させた。さらに、情報サービス「マツダテレマティックス」対応DVDカーナビ*1を設定しており、(株)NTTドコモのiモード*2もカーナビで利用できる。月間販売台数は400台を計画している。

 新ミレーニアの主な特長は以下の通り。

1. マツダのデザインテーマ「コントラスト イン ハーモニー」に基づき、ボンネットなどに変更を加えスポーティさと上質感を高めた外観、ツートーンの内装色により広々感と上質感を向上させた内装
2. ボディ、サスペンション、ブレーキの改良などにより実現した人馬一体のドライビングプレジャー
3. iモードも利用できる、情報サービス「マツダテレマティックス」対応DVDカーナビの設定
4. 収納スペースの充実の他、購入後に各オーディオキットの追加・交換が可能な新発想オーディオの採用などにより実用性、快適性を高めた装備
5. 内外装のきめこまかな改良などクラフトマンシップによる品質向上
6. 世界初の高強度発泡樹脂のセンターピラーへの充填などボディ各部の強化による安全性の向上

ミレーニア 25M スポーツパッケージ
ミレーニア 25M スポーツパッケージ

注:*1 対応カーナビゲーションシステムによるマツダテレマティックスへの接続には、ディーラーオプションのマツダテレマティックス対応アダプター(ハンズフリーキット付き)と携帯電話(cdma OneとPHSは不可)が必要です。なお、電話通話料金、プロバイダー費用はお客様負担となります。
*2 「iモード」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
本製品は、株式会社NTTドコモとは何ら関係ありません。
「iモード」を利用するには、800MHzデジタル契約とは別にパケット通信サービス契約及びiモード契約が必要です。
「iモード」を利用するには、カーナビ対応のiモード携帯電話と別売りのマツダテレマティックス対応アダプター(ハンズフリーキット付き)が必要です。

■新ミレーニアの商品概要は以下の通り。

1.スポーティさと上質感を高めた外観、広々感と上質感を向上させた内装
 マツダのデザインテーマである「コントラスト イン ハーモニー」に基づき、外観はボンネット、フロントフェンダー、ヘッドランプなどに大幅な変更を施し、スポーティさと上質感を一層高めた。内装はツートーンとし、広々感と上質感を向上させた。

新たに採用した五角形のファイブポイントグリルと、その中央に配したブランドシンボルにより、マツダのファミリーフェイスを形成した。
ボンネットのシャープなキャラクターラインにより、スピード感と躍動感を表現した。キャラクターラインはヘッドランプ表面まで連続しており、ヘッドランプも立体感のあるユニークな形状としている。
リアコンビランプを光輝感のあるものとして上質感を向上させた。
25Mスポーツパッケージには、クロームメッキ調の17インチアルミホイールを装着した。その他の機種は、貼り付けウエイトタイプの16インチアルミホイールを採用している。
ボディカラーは新色のプラチナムシルバーメタリック、サプリームブルーマイカを含む7色とした。
内装色はモケット(布)シートのグレー系と本革シートのベージュ系の2色を採用した。それぞれ明るいツートーンとし、広々感と上質感を向上させた。
指針と文字が点灯するハイコントラストブラックアウトメーターを採用し、視認性と上質感を高めた。

2.人馬一体のドライビングプレジャーの実現
 マツダでは"意のままに操れる人馬一体のドライビングプレジャー"を、乗用車共通のテーマである「ダイナミックDNA」と定義している。その実現のために、「正確でしっかりしたハンドリング」、「応答が良くリニアなブレーキ」、「フラットでしっかりした乗り心地」、「リニアで躍動的な走り」に注力したクルマづくりを進めている。新ミレーニアではボディ、サスペンション、ステアリングなどに施した改良により操縦安定性と乗り心地とを両立させ、運転する楽しさを向上させた。

ボディ各部に施した大幅な補強により、曲げ剛性、ねじり剛性ともに従来と比べ高めた。その上でサスペンション及びボディの取付け部の剛性向上、ジオメトリーの見直し、ダンパーの減衰力特性の最適化により、正確でキビキビとした動きをさらに向上させると同時に、直進安定性及びロールフィールを向上させ、安定感の高いしっかりとした操縦安定性を実現している。ステアリングは、トーションバーの剛性アップ、パワーステアリングのチューニングにより、低速から高速まで滑らかでよりダイレクトな操作感とした。これらにより、高級スポーツセダンにふさわしい、しっかりとした操縦安定性と乗り心地とを両立させた。
25Mスポーツパッケージは、リアスタビライザー、17インチタイヤ&アルミホイールを装着し、専用チューニングを施すことで、よりスポーティなハンドリングとした。
4WS(四輪操舵システム)を、25Mラグジュアリーパッケージ及び25Mにリアスタビライザーとセットでオプション設定している。
フロントへの大型16インチサイズブレーキディスクの採用により制動力を高めた。また、バキュームブースターの特性見直しなどにより、応答が良くリニアなブレーキフィールとしている。
エンジンは高出力かつ、なめらかな回転フィールを発揮する2.5リットル及び2.0リットルV型6気筒DOHCエンジンを採用している。
シフトスケジュールを見直して加速時によりシフトダウンしやすくし、一層スムーズな走りを実現した。

3.先進の情報サービス「マツダテレマティックス」への対応
 マツダは、インターネットとカーナビを利用して、お客様をサポートする情報を提供するマツダテレマティックスセンターを開設しサービスを開始している。新ミレーニアでは、マツダテレマティックス対応DVDカーナビをメーカーオプションで設定しており、会員になれば入会金、年会費無料で、携帯電話を介したカーナビとセンター間のインターネット通信により、以下のサービスを受けることができる。

カーナビでの、レストラン・ホテル・レジャー施設・観光スポットなど施設情報の検索や、ドライブコースの設定、及びニュース・天気予報などの情報提供。
カーナビからのインターネット上のさまざまなウェブサイトへのアクセスや電子メールの送受信。マツダテレマティックス専用電子メールアドレスの提供。
家庭用パソコンを使用した施設情報・ドライブコースの事前設定。
 また、このカーナビは、自動車メーカーのメーカー装着カーナビとして初めてiモード対応機能をもっており、iモードの多様なコンテンツが利用できると同時に、パケット通信により通信費用が低減できる。

4.実用性、快適性を高めた装備
 収納スペースの充実、各オーディオキットの追加・交換が可能な新発想オーディオの採用などにより、実用性、快適性を高めた。

センターコンソールの形状を全面的に見直し、ATシフトレバー後方には、前席用のリッド付きカップホル ダー2個を新たに設定している。後席用カップホルダーは、様々な形状のペットボトルに対応可能なアダプター付きとした。
二段式の大型コンソールボックスを採用し、上段を携帯電話やサングラスの収納に便利なトレイとし、下段のメイン部はタイトル面を上向きにした音楽CD10枚の収納が可能な容量を確保した。メイン部内には、携帯電話やパソコンなどの電源供給に便利な電源ソケットを設定した。
灰皿は容量を拡大すると同時に、吸い殻入れをよりスムーズに取り出せるようにした。
アルデヒド除去機能付きフィルターを用いたフルオートエアコンを、全車に標準装備した。
各オーディオキットのモジュール化により、購入後にカセットやMDなどを追加または交換することができる、新発想オーディオを採用した。次世代のデジタルオーディオメディアへの対応も考慮しており、購入後の拡張性に配慮したマツダ独自の装備である。

5.クラフトマンシップによる品質向上
 パウダースラッシュ成形を用いた精緻な仕上げのインパネなど従来から定評のある品質をさらに高めるために、静粛性やドアの操作感、スイッチ類の視認性の向上など、クラフトマンシップによりきめこまかな改良を施している。

各ピラーやフロント及びリアヘッダー部へのウレタン充填などを行い、静粛性を向上させている。
ドアラッチ内部構造を改良しドア閉め音を向上させた。また、ドアパネルへの制振シートの貼り付けなどにより、アウタードアハンドル及びインナードアハンドルの操作感の向上を図った。
オーディオ、ドアロックスイッチなどの夜間照明色を白色で統一し、見やすくかつ上質感の高いものとしている。空調などスイッチ類の文字についても、大きくして視認性の向上を図った。
フロントシートベルトは、装着をよりスムーズにするため差込側と受け側の形状を見直した。
前席シート背もたれ上部に凹みをつけて、より身体に沿う形状としホールド性を向上させている。
トランクリッドは閉めた時の音質を向上させ、雨天時にトランクを開けた際の雨だれを防ぐ改良を施した。

6.安全性の向上
 マツダのダイナミックDNAに基づき、操縦安定性や制動性能を一層高めた上で、EBDの新採用(4WS装着車を除く)などによりアクティブセーフティを向上させている。また、世界初の高強度発泡樹脂の充填などボディ各部の強化により、軽量・高剛性モノコックボディをさらに進化させると同時に、頭部保護機能付きSRS*3サイドエアバッグを新採用するなど、パッシブセーフティに配慮した。

アクティブセーフティ

デフロスターダクト及びグリルの見直しにより空調性能を高め、フロントウインドーの曇り取り性能を向上させた。また、ワイパーブレードにフッ素コーティングラバーを採用し、雨天時の視認性を高めている。
ブレーキアシストを全車に標準、EBD(電子制御制動力配分システム)を4WS装着車を除く全車に標準、TCS(トラクションコントロールシステム)を25Mラグジュアリーパッケージ、及び25Mの4WS装着車に標準、25M及び 25Mスポーツパッケージにオプションとした。
パッシブセーフティ
センターピラー内には、マツダが世界で初めて開発した技術である高強度発泡樹脂の充填を行なっている。この発泡樹脂は高い強度をもっており、ピラーの局部的な折れ曲がりを抑制し、衝突エネルギーを効果的に分散させることができ、鋼板補強を行なわず重量増を抑えながら、側面衝突に対する安全性を向上させることができる。また、同時にボディ各部を強化しており、前後のクラッシャブルゾーンと強固なキャビンをもつ軽量・高剛性モノコックボディをさらに進化させている。
運転席&助手席SRSエアバッグを全車標準とし、前席頭部保護機能付きSRSサイドエアバッグを、20Mを除く機種に標準とした(20Mはメーカーオプション)。
 注: *3 SRS : Supplemental Restraint System(乗員保護補助装置)

■車両本体の希望小売り価格は以下の通り。(消費税を含まず)

(単位:千円)  
エンジン 機種 東京・広島・
山口
大阪・
名古屋
札幌 仙台 福岡 沖縄
V6 2000 20M 2,350 2,357 2,396 2,367 2,375 2,415
V6 2500 25M 2,650 2,657 2,696 2,667 2,675 2,715
25Mスポーツパッケージ 2,755 2,762 2,801 2,772 2,780 2,820
25Mラグジュアリーパッケージ 3,020 3,027 3,066 3,037 3,045 3,085
 
 
 
 
 
(注) 全車4EC-AT
全車寒冷地仕様車。
外板色のスノーホワイトパールマイカは30千円高。スノーホワイトパールマイカ/シルキーパールマイカのツートーンは60千円高。その他のツートーンは30千円高。
マツダテレマティックス対応DVDカーナビは、25Mラグジュアリーパッケージが212千円高。その他機種が240千円高。
☆印は写真掲載機種。
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