本文へジャンプ

1999年9月7日
(ご参考)

フランクフルト・モーターショーに新発想あふれる
2台のコンセプトカーを出品

−新型MPVの欧州仕様も同時出品−

 マツダ(株)は、9月14日からドイツで開催されるフランクフルト・モーターショー(*)に、「NEOSPACE(ネオスペース)」と「NEXTOURER(ネクスツアラー)」の2台のコンセプトカーを出品する。NEOSPACEは、「フリースタイルドアシステム」など、これまでにない価値を盛り込み、多様化する顧客ニーズに応える「ファンクショナル・コンパクトカー」を目指して開発した。一方、NEXTOURERは、高級セダンでしか得られない快適な移動空間に、SUVの高い機能性を融合した「新世代のツーリングサルーン」である。

 また、今年6月末の国内市場導入以来好評を得ている、新型「MPV」の欧州仕様車を出品する。新型MPVは、今秋の欧州市場導入を予定しており、マツダの欧州での商品力の強化を狙う。

 先に導入した「プレマシー」は、マツダのブランド・パーソナリティ、「センスの良い」、「創意に富む」、「はつらつとした」を盛り込むよう当初から開発された初めてのモデルである。続いて導入する新型MPVも、この新しいブランド戦略に基づいており、その商品性を通じてマツダのブランドDNAを具現化している。一方、今回出品する2台のコンセプトカーは、多様化する将来の顧客ニーズに対応する革新的なアプローチを採用しており、このブランドDNAの将来の姿を表現している。

 新開発のコモンレール式直噴ディーゼルエンジン「マツダ DIREC-D(ディレク・ディー)」と次世代トランスミッション「マツダトロイダルCVT」の技術展示物も併せて展示する。

(*) 今回で58回目を迎える世界でも有数のモーターショー(英語名: International Automobile Exhibition)。 9月14・15日がプレスデー、16日から26日までが一般公開日となっている。

<コンセプトカー>
■ NEOSPACE(ネオスペース)
 NEOSPACEは、コンパクトなボディサイズの中に、様々な用途に対応するために工夫された装備を採用することで、将来の多様化するユーザーのライフスタイルを満たす、「ファンクショナル・コンパクトカー」として開発した。

 踏ん張り感のある台形フォルムによるコンパクトながら存在感のある独創的なエクステリアと、素材のコントラストを活かしたカジュアルで質感あるデザインに使い勝手の良い機能を組合せたインテリアにより、ユーザーの価値観やセンスを表現する洗練されたスタイリングを狙っている。

 扱いやすいコンパクトなボディサイズと大人4人が快適に過ごせるゆとりある室内空間を両立した。さらに、広い室内空間を十分に活用するために、乗り降りのしやすいBピラーレス構造の「フリースタイルドアシステム」、荷室に収納可能な後席の「NEOSPACEカラクリシート」、荷物の積み降ろしに便利な「スロープゲート」など創意に富んだ新しい装備を採用している。

 

■ NEXTOURER(ネクスツアラー
 NEXTOURERは、高級セダンの快適な高速ツーリング性能とSUVの機能性を融合した、新しい時代に求められるツーリングカーのコンセプトを提案するモデルである。

 精悍なフロント、ロングルーフによる伸びやかなキャビン、力強い造形のロアーボディの組合せによる存在感あるスタイリングにより、華麗なたたずまいの中にダイナミックで力強い走りを連想させるエクステリアとした。一方、インテリアは、ロングルーフがもたらすキャビンの快適性と機能性を高次元で融合した、高品質で開放感溢れるシンプルなデザインとした。

 「フレキシブルパッケージボード」などによる高い機能性、「アクティブハイトコントロール」による車高調整システム、ITS (Intelligent Transport System)に代表される先進インターフェイス機能に加えて、ゆとりある動力性能と「インテリジェントヘッドランプシステム」やITS警告システムなどの安全面をサポートする装備により、ツーリングカーにふさわしい安全かつ余裕ある走りを実現した。

 

<新型市販車>
■ 新型MPV(欧州仕様)
 新型MPVは、多様化したライフスタイルを持つ顧客のニーズに応えるために、独自のスタイリングと、広い室内、多彩な機能、安定した走り、世界最高水準の安全性を組合せた、「ゆとりと誇りを提供するハイクオリティ、スタイリッシュミニバン」として開発した。

 新型MPVは、今回のフランクフルト・モーターショー終了後の今秋から、欧州各国の市場へ順次導入される予定である。日本国内では、今年6月の導入以降、発売1ヵ月後の累計受注が月間販売目標の3倍を上回るなど好評を得ている。

 欧州仕様には、2列目以降の座席を全て独立式とし、個々にシングル及びダブルフォールド、前後スライド、あるいは脱着することで、フラットで使いやすい荷室を更にフレキシブルにアレンジすることを可能とした。パワートレインは、2.0リットル直列4気筒エンジンに5速マニュアルトランスミッションを組合せ、動力性能と静粛性、経済性を高いレベルでバランスさせている。

<技術展示物>
■ マツダDIREC-D(ディレク・ディー)
 新開発の直噴ターボディーゼルエンジン「マツダDIREC-D」は、コモンレール式高圧燃料噴射システムや四元触媒をはじめとする新技術を採用した排気量1,998 ccの小型乗用車用エンジンである。従来型に対して出力を約40%向上しながら、窒素酸化物(NOx)や二酸化炭素(CO2)の排出量および燃費を大幅に低減し、欧州で実施される新しい排出ガス規制EURO-4に適合させるとともに、黒煙の排出量や振動・騒音も大幅に低減した。

■ マツダ トロイダルCVT
 マツダトロイダルCVT(無段変速機)は、高効率かつ軽量コンパクトながら高出力エンジンにも対応可能な次世代のトランスミッションである。ハーフトロイダル型CVTをギアードニュートラル方式発進システムと組合せ、一層高効率かつコンパクトな、FF車に適したシステムとした。このシステムは優れた応答性を発揮しながら、高い静粛性と燃費の良さを実現している。燃費は、排気量3リットルのクルマに搭載した場合、従来の4速オートマチックと比べてECモードで約15%の向上が可能となる。

 

close