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第1568号
1999年7月1日

ボンゴブローニイ、積載性と使い勝手をさらに高め顧客ニーズに対応

- バン/トラックをマイナーチェンジし、新発想のシート機構や新設計の荷箱を採用 -

 マツダ(株)は小型商用車ボンゴブローニイバン/トラックをマイナーチェンジし、本日より全国のマツダ系、マツダアンフィニ系販売店を通じて発売する。

 マツダブランドの個性は、「センスの良い」、「創意に富む」、「はつらつとした」で表わされる。その個性を表現するための商品づくりの指針は、「際立つデザイン」、「抜群の機能性」、「反応の優れたハンドリングと性能」の3つをキーワードとしている。ボンゴブローニイバン/トラックは、特に「抜群の機能性」を高いレベルで実現しており、マツダブランドの個性が際立った商品である。

 ボンゴブローニイ バン/トラックは、エンジンを前席下部に配置したキャブオーバータイプを採用し、効率的なパッケージングにより、高い積載性を実現している。特にバンの荷室長は3,075mm(3人乗り ロングボディ車)としており、クラス最大の積載スペースを確保している。

 今回のマイナーチェンジでは、シート格納時の荷室スペースを大幅に拡大する、新発想のコンパクトフォールディングシート(バン)や、積載量をアップした新設計の荷箱(トラック)の採用により、積載性を大幅に向上させている。また、新設計のインストルメントパネルを採用し、使用頻度の高いエアコンやオーディオなどの操作パネルを中央に集中させると同時に、豊富な収納スペースを設け、使い勝手の良い快適なキャビン空間としている。

 エンジンは、ディーゼルの燃料噴射ポンプを電子制御化することで排出ガスをクリーン化している。さらに、リアデュアルモードブレーキや、荷重変化にあわせてリアブレーキの制動力を調節するロードセンシングプロポーショニングバルブ(LSPV)の採用により、制動性能を強化した。
 月間販売台数はバン、トラックあわせて1,000台を計画している。


ボンゴブローニイ バン 2WD・2.5リットルディーゼル
低床・ロングボディ・4ドア・3/6人乗り・GLスーパー



ボンゴブローニイ トラック 2WD・2.0リットルガソリン
ワイドロー・標準ボディ・1.35トン積み・DX

■ 今回のマイナーチェンジによる主な変更点は以下の通り。

  1. 積載性の向上
    新発想のコンパクトフォールディングシート(バン)や新設計の荷箱(トラック)を採用して、積載スペースを大幅に拡大するとともに、作業性や荷役性を高める装備を充実させて積載性を高めている。
    1. バン
      • DXに、新発想のコンパクトフォールディングシートを採用した。2列目シートを2段階に折り畳む方式とし、前席シート後部のエンジンデッキ上を格納スペースとして活用している。これにより、ロングボディ車の2列目シート格納時の有効荷室長を、従来と比べて152mm長い2,872mmとするなど、荷室スペースを拡大した。
      • 低床の全車、ワイドローの標準ボディ車の積載量を、従来と比べて250kgアップさせ、これにより、全機種とも最大積載量を1,250kgとした。
      • バックドアに、アシストベルトを新たに全車に採用して、ドアの開閉を楽にしている。

    2. トラック
      • 新設計の荷箱を採用した。荷箱長は3,100mm(標準キャビン・ロングボディ車)、荷箱幅は1,600mmと従来と同様とし、アオリの高さを従来と比べ40mm高い385mmとした。これにより、積載容量をアップさせるとともに、高さのある荷物も積みやすくしている。
      • 荷箱の床面を従来と比べて、低くすることで荷物の積み下ろしを容易にしている。
      • 荷箱の前側に、2個のロープフックを新たに設置して荷物を固定しやすくしているほか、幌を装着した際の幌の破れを防ぐ格納式ロードレストストッパーを新たに装備している。また、アオリの側面をフラットにして、会社名や店名などの書き込みをしやすくした。
      • 標準キャビンの標準ボディ車と、ダブルキャブ全車の最大積載量を大幅にアップさせた。2WD・標準キャビン・標準ボディ車では、最大積載量を従来と比べて350kg増大させた1,350kgとしている。

  2. 使い勝手の良い、快適なキャビン
    操作性に優れた新設計のインストルメントパネルを採用しているほか、収納スペースを豊富に設けるなど、使い勝手の良いキャビン空間としている。
    • インストルメントパネルは、使用頻度の高いエアコンやオーディオなどの操作パネルを中央に集中させるとともに、スイッチ類を大型化して操作性を向上させた。また、オートマチック車には、メーター内にATシフトポジションインジケーターを新たに採用している。
    • インストルメントパネルには、A4サイズの大型収納棚や、給油カードなどが収納できるツインカードホルダーを備えている。また、ナビゲーションシステムなどが装着可能な2DIN ボックスやインパネアッパーボックスを設け、使い勝手が良い収納スペースを豊富に確保した。
    • オートマチック車はコラムシフト式を採用し、前席の足元を広くして居住性を高めるとともに、運転席と助手席の間の移動をスムーズにしている。
    • セミロジックマニュアルエアコンをバンのGLスーパーに標準装備、GL及びDXにオプション設定した。
    • チルトステアリングをバンのGLスーパー、GL、DXに標準設定した。

  3. 優れた走行性能
    動力性能の向上と、排出ガスのクリーン化

    従来搭載している3つのエンジンに細かい改良を加えて動力性能を向上させるとともに、排出ガスをクリーン化している。
    • バン、トラックに搭載した2.0リットルガソリンエンジンは吸気系の見直しにより、出力、トルクともに向上させた。また、HC、NOxなどの排出量を低減し、平成10年排出ガス規制に適合させている。
    • バン、トラックに搭載している2.5リットルディーゼルエンジンと、トラックのダブルキャブ車に搭載している2.2リットルディーゼルエンジンには、新たに電子制御式燃料噴射ポンプを採用し、NOx、黒煙などの排出量を大幅に低減し、平成9年の排出ガス規制に適合させている。

      排気量 2.0リットル ガソリン 2.2リットル ディーゼル 2.5リットル ディーゼル
      最高出力(PS/rpm) 100/5,000 79/4,250 88/4,000
      最大トルク(kg-m/rpm) 15.8/2,500 14.1/2,000 17.2/1,700

    • オートマチック車に、変速タイミングやクラッチ圧を細かくコントロールすることで、変速ショックを大幅に低減して滑らかなシフトフィールを実現する、ホールドモード付き電子制御4速オートマチックトランスミッションを採用した。
    • 4WD車に、エンジンキーをオフにするだけで4WDの解除が可能な、リモートフリーホイール機構を採用し、操作性を向上させている。

    操縦安定性と乗り心地の向上
    サスペンションやブレーキに細かい改良を施すことにより、操縦安定性と乗り心地を向上させている。また、制動性能を強化して中期安全ブレーキ規制に適合させている。
    • 後輪にリーディングトレーリング式とデュオサーボ式の機能をあわせもったデュアルモードブレーキを採用した。
    • 後輪にかかる荷重を感知して制動力を調節する、LSPV(ロードセンシングプロポーショニングバルブ)を全車に採用した。
    • ブレーキの配管は信頼性の高いX配管とした。
    • 4W-ABS (四輪アンチロックブレーキシステム)をバンのGLスーパー(AT車のみ)に標準装備、GL、DXの一部機種にオプション設定した。
    • サスペンションはフロントにダブルウィッシュボーン式を、リアにリーフスプリング式を採用し、きめ細かい改良を加えることで、優れた操縦安定性と乗り心地を実現している。2WD車では、フロントにコンプレッションロッドを採用してノーズの沈み込みを抑え、フロントタイヤの耐摩耗性を向上させた。

  4. スタイルの一新
    マツダのデザインテーマに基づきながら、フロントドアに視界を広げる「大型セーフティウインドー」を採用するなど、機能性を十分に考えたスタイリングとしている。

    • マツダのファミリーフェイスであるファイブポイントグリルを採用してフロント周りをリフレッシュするとともに、バックドアを一新している。
    • エアコンやオーディオの操作パネルを中央に集中させ、すっきりとしたデザインのインストルメントパネルとするとともに、成形ドアトリムや成形天井の採用により、質感を高めている。
    • バンの上級機種であるGLスーパーは、専用の大型バンパーの採用やフォグランプの標準装備により、精悍なフロントフェイスとしている。また、専用のサイドストライプデカールの採用やフルホイールキャップの標準装備により、スポーティ感のある外観とした。

  5. 安全性の向上
    良好な視界の確保や安全装備の充実などにより、安全性を向上させている。

    • フロントドアの前側ベルトラインを約150mm下げ、車両横の視認性を高める「大型セーフティウインドー」を採用した。
    • バンのフロントドアとスライドドア及びトラックのフロントドアに、サイドインパクトバーを装備して、側面衝突に対する安全性を向上させた。
    • 運転席SRS(*)エアバッグシステムをバンのGLスーパー、GLに標準装備、DX、CDにオプション設定とし、助手席SRSエアバッグシステムをバンのGLスーパー、GLにオプション設定した。
    • (*)SRS...Supplemental Restraint System(乗員保護補助装置)
    • バンのGLスーパー、GLのリアシートには3点式シートベルトを採用した。

     

■ 主な機種の車両本体の希望小売り価格は以下の通り。(消費税は含まず)

バン (単位:千円)
駆動 エンジン 機種 変速機 東京
広島
大阪
仙台
名古屋
山口
札幌 福岡
2WD 2000
ガソリン
低床・ロングボディ・5ドア
3人乗り・CD
5MT 1,410 1,430 1,425 1,480 1,450
低床・ロングボディ・5ドア
3/6人乗り・DX
5MT 1,496 1,516 1,511 1,566 1,536
2500
ディーゼル
低床・ロングボディ・4ドア
3/6人乗り・DX
5MT 1,614 1,634 1,629 1,707 1,654
低床・ロングボディ・4ドア
3/6人乗り・GL
4EC-AT 1,826 1,846 1,841 1,919 1,866
低床・ロングボディ・4ドア
3/6人乗り・GLスーパー
4EC-AT 2,276 2,296 2,291 2,369 2,316
低床・ロングボディ・4ドア
3/6/9人乗り・DX
5MT 1,711 1,731 1,726 1,804 1,751

ワイドロー・ロングボディ・4ドア
3/6人乗り・DX

5MT 1,679 1,699 1,694 1,772 1,719
4WD 2500
ディーゼル
低床・ロングボディ・5ドア
2/5人乗り・DX
5MT 1,956 1,976 1,971 2,026 1,996
低床・ロングボディ・4ドア
2/5人乗り・GLスーパー
4EC-AT 2,603 2,623 2,618 2,673 2,643
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
・寒冷地仕様車は2WD・ディーゼル車が23千円高。ガソリン車と4WD・ディーゼル車は全て寒冷地仕様車。(但し、札幌地区は全車寒冷地仕様車。) ・☆印は写真掲載機種。

<トラック> (単位:千円)
キャビン 駆動 エンジン 機種 変速機 東京
広島
大阪
仙台
名古屋
山口
札幌 福岡
標準
キャビン
2WD 2000
ガソリン
ワイドロー・標準ボディ
1,350kg積み・DX
5MT 1,253 1,273 1,268 1,323 1,293
2500
ディーゼル
シングルワイドロー・標準ボディ
1,350kg積み・DX
5MT 1,377 1,397 1,392 1,470 1,417
ワイドロー・標準ボディ
1,350kg積み・DX
4EC-AT 1,430 1,450 1,445 1,523 1,470
ワイドロー・ロングボディ
1,500kg積み・DX
5MT 1,648 1,668 1,663 1,741 1,688
4WD 2500
ディーゼル
シングルワイドロー・標準ボディ
1,250kg積み・DX
5MT 1,711 1,731 1,726 1,781 1,751
ワイドロー・ロングボディ
1,250kg積み・DX
5MT 1,792 1,812 1,807 1,862 1,832
ダブルキャブ 2WD 2200
ディーゼル
ワイドロー・標準ボディ
1,100kg積み・DX
5MT 1,526 1,546 1,541 1,619 1,566
4WD 2200
ディーゼル
ワイドロー・ロングボディ
1,100kg積み・DX
5MT 1,899 1,919 1,914 1,969 1,939
 
 
・寒冷地仕様車は2WD・ディーゼル車が23千円高。ガソリン車と4WD・ディーゼル車は全て寒冷地仕様車。(但し、札幌地区は全車寒冷地仕様車。) ・☆印は写真掲載機種。

 

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