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第1503号 1997年8月20日

新型カペラを発売

−多目的に使える機能性と、世界最高水準の安全性能を備えた新しいタイプの4ドアセダン−

マツダ(株)は、小型4ドアセダン「カペラ」をフルモデルチェンジし、本日より全国のマツダ系およびマツダアンフィニ系販売店を通じて発売する。

カペラは、1970年に初代モデルを発売して以来、国内市場はもとより海外市場(海外名:マツダ626)でも高い評価を得ており、数々の権威ある賞を受けているマツダの基幹車種である。

今回発売する新型カペラは、多様化するライフスタイルに応える、新しい価値を備えたセダンの実現を目指して開発した。安定感のある走り、親しみのあるスタイル、日常での使い勝手の良さといった、セダンとしての伝統的な価値を強化するとともに、ワゴンのように多目的に使える機能性や世界最高水準の安全性能を盛り込んだ、新しいタイプのセダンである。これらの価値や機能を備えながら価格を抑え、バリューフォーマネーに優れた商品とした。

新型カペラは、以下の4点を主な特長としている。


疲れにくく快適な乗車環境、広々とした室内空間を実現した「アップライトパッケージ


多彩なシートアレンジによる、使う楽しさを実現した「アレンジブルキャビン


新開発の高剛性・安全ボディMAGMAや、世界で初めて採用した頭部保護機能付き SRSサイドエアバッグシステムなどにより実現した世界最高水準の安全性

優れた動力性能、乗車人数や荷物の重量に左右されない操縦安定性による走りの楽しさ、「ファン・トゥ・ドライブ

MAGMA
Mazda Geometric Motion Absorption (マツダの全方向衝撃吸収構造ボディ)
SRS
Supplemental Restraint System(乗員保護補助装置)


なお、月間販売台数は、1,500台を計画している。


カペラ 1800DOHC Gi-R


■新型カペラの商品概要は以下の通り。

新型カペラの外観は、ウエッジシェイプを基調とした若々しく躍動感に溢れたデザインとした。
フロントグリルおよびリアデッキの中央には、新ブランドシンボルを配した。
このブランドシンボルは、「自らをたゆまず改革し続けることによって、力強く、留まるところなく発展を遂げていく」というマツダの固い決意を、21世紀に向けて羽ばたく <M> の形に象徴したものである。

  1. アップライトパッケージ 全長4,575mm、全幅1,695mmの5ナンバーサイズのコンパクトなボディに、全高および着座位置を高く設定した「アップライトパッケージ」を採用し、快適で機能的な空間を実現した。

    1. 疲れにくく快適な乗車環境
      • シートの座面を高く設定し、全高もこのクラスのセダンとしては高い1,440mm(4WD車は1,455mm)としたことにより、楽に乗り降りできるだけでなく、高い視点がもたらす良好な視界が得られる。
      • さらに、シートの背もたれを立たせ、背筋を伸ばして座る着座姿勢とした。その結果、長時間のドライブでも疲れにくく快適な乗車環境を実現している。
      • 運転席には、シートの高さを調整できるフロントチルト&ヒップポイントリフターを装備、体格に応じて最適なドライビングポジションが得られる。

    2. 機能的で広々とした室内
      • 背筋を伸ばして座る着座姿勢としたことで室内の前後方向にゆとりが生まれ、高い全高と相まって広々とした居住空間を実現した。
      • 着座位置が高いため、後方視界を妨げることなくリアデッキを高めることができた。あわせて、後席の背もたれを立たせたことにより、トランクルームは502リットル(VDA規格)の大容量を確保した。

  2. アレンジブルキャビン 豊富な収納スペースはもちろん多彩なシートアレンジを採用し、実用機能だけでなく多用途性をも持たせることで、従来のセダンにない楽しさと快適性を実現した。

    1. ワゴンのように楽しめる、多彩なシートアレンジ
      • 助手席には、背もたれを前方向にフルフラットに折りたためる「スペースアップシート」を採用した(Ciを除く全車)。また、背もたれの背面には樹脂製のパネルを装着しており、フラットなスペースの少ない室内空間でテーブルとしても使用できる。さらに、前席に1人、後席に2人乗車するような場合でも、助手席を折りたためば前席と後席とのコミュニケーションが容易になる。
      • 後席の背もたれには、センターアームレストのトランクスルー機能および6:4分割可倒機能を備えた(Ciを除く全車)。これらと、「スペースアップシート」との組み合わせで、セダンでありながら2.7mの長尺物を室内に収納できるなど、日常の用途から週末のレジャーまで、多彩に対応できる室内空間を提供する。

    2. 豊富な収納スペース
      • インパネ部に、大容量のグローブボックスを始めコインホルダー、折りたたみ式カップホルダー、CD13枚が収納可能なインパネアンダースペースを装備した。
      • フロントドアに、大判の地図帳が収納できる大型ドアポケットを装備した。
      • 後席のセンターアームレスト(Ciを除く全車)に、2個のカップホルダーと小物入れを装備した。

  3. 世界最高水準の安全性

    1. アクティブセーフティ
      • フロントピラーのレインガーターモールと、雨水コントロールドアミラーの採用により、サイドウインドーおよびドアミラー鏡面への雨水の付着を抑制し、雨天時の視認性を向上させている。
      • 高い操縦安定性を発揮するサスペンションや、信頼性の高いブレーキシステムなどによって、優れた走行安全性を実現した。
      • 4W-ABSを全車に標準装備した。さらに、FF全車にエンジントルク制御式トラクションコントロールシステムを、4WD車にトルク配分型フルタイム4WDシステムを装備することにより、悪条件下でも走行および制動の安定性が向上し、優れた危険回避性能を発揮する。

    2. パッシブセーフティ
      • 高剛性・安全ボディMAGMA
        新開発の高剛性・安全ボディ「MAGMA」。エネルギーを効率よく吸収する前後のクラッシャブルゾーンと、強固なキャビンで構成される。
        キャビンの上面、下面、側面のそれぞれにアルファベットの「H」字型の頑丈な構造物を配した「トリプルH」構造を採用して、側面からの衝突や横転時など万一の際に乗員の生存空間を確保する。
        このボディにより、国内の新側面衝突安全基準にいち早く適合するとともに、’98年に実施予定の欧州の新衝突安全基準(オフセット前面衝突、側面衝突)へも対応した。
      • 運転席&助手席SRSエアバッグシステム
        全車に、運転席&助手席SRSエアバッグシステムを標準装備した。
      • 頭部保護機能付きSRSサイドエアバッグシステム
        世界で初めて採用する頭部保護機能付きSRSサイドエアバッグシステムを、運転席および助手席に装備した(Zi-Rに標準、その他にオプション)。
        サイドエアバッグは、展開時には乗員の上体から頭部までをカバーするため、頭部がサイドウインドーやセンターピラーなどに当たって大きなダメージを受けるのを防ぐ。また、サイドエアバッグはシート背もたれのドア側の面に内蔵しており、シート位置を問わず乗員に対して最適な位置で展開する。
      • ロードリミッター&ダイレクトクランプ付きシートベルト
        全車に、ロードリミッター&ダイレクトクランプ付き前席シートベルトを標準装備した。万一の際には乗員を素早く拘束するとともに、拘束時に胸部にかかる衝撃を緩和する。

  4. 走りの楽しさ 、「ファン・トゥ・ドライブ 性能と効率に優れたパワートレイン、高剛性ボディ、鍛えぬかれたシャシーによって、走りの楽しさを実現させた。

    1. エンジン
      新型カペラには、全車に直列4気筒16バルブの「ダイリューテッドバーン(希釈燃焼方式)」エンジンを搭載した。「ダイリューテッドバーン」エンジンは、充填効率の向上や燃焼の改善により、出力と実用域のトルクを向上させている。特に、2リットルFS-ZE型エンジンは、最高出力がクラストップの170馬力を発生する。
      また「ダイリューテッドバーン」エンジンは、排気ガスを大量に燃焼室へ再循環させることによって、加速から定常走行まで幅広い範囲で燃費およびCO2排出量の低減、NOx排出量の低減を実現している。
      新型カペラに搭載した3つのエンジンは、従来型のエンジンと比較して最高出力を9~36%向上、燃費およびCO2排出量を5~21%低減(10・15モード)、そしてNOx排出量を7~18%削減(10・15モード)した。
      FF・2リットルのオートマチック車の場合、出力を36%向上するとともに、燃費、CO2排出量、NOx排出量をそれぞれ18%低減している。

      <エンジンタイプ>

      エンジン最高出力(ネット)最大トルク(ネット)燃料
      2000DOHC
      (FS-ZE型)
      170ps/6,800rpm 18.4k-gm/5,000rpm 無鉛プレミアムガソリン
      2000DOHC
      (FS-DE型)
      140ps/6,300rpm 18.2kg-m/4,800rpm 無鉛レギュラーガソリン
      1800DOHC
      (FP-DE型)
      125ps/6,000rpm 16.3kg-m/4,500rpm 無鉛レギュラーガソリン

    2. ボディ&シャシー
      剛性の高い「MAGMA」ボディと熟成を重ねた足回りとの組み合わせにより、ファミリーユースに多い4名乗車時や荷物積載時でも、安定した操縦性と快適な乗り心地を実現した。サスペンションは、フロントがマクファーソンストラット、リアが定評のある「SSサスペンション」を採用している。また、2リットルハイパワーエンジンを搭載するZi-Rには、スポーティーチューンの足回りを採用し、より運動性能の高い走りを実現した。

  5. 主な装備
    • フロントバンパーの両角に、コーナープロテクターを装着した。単体で交換できるため、補修を容易にしコストを削減する。
    • LED式ハイマウントストップランプ内蔵リアスポイラーを装着した。(Zi-Rに標準、Gi-Rにオプション)
    • ウインドーガラス全面に、紫外線をカットするUVカットガラスを採用した。(Zi-R、Gi-R)
    • スポーツパッケージ」をオプション設定した。(Gi-R)

      ※「スポーツパッケージ」の内容

      • LED式ハイマウントストップランプ内蔵リアスポイラー
      • 185/65R14/タイヤ&14インチアルミホイール
      • 本革巻ステアリングホイール&シフトノブ

    • エアコンを全車に標準装備。(フルオートエアコン : Zi-R、Gi-R / マニュアルエアコン : Li、Ci、Fi)
    • 本革巻きのステアリングホイールおよびシフトノブを装備した。(Zi-Rに標準、Gi-Rにオプション)
    • センターコンソール部に、木目調パネルを採用した。(Zi-R、Gi-R)
    • ナビゲーション機能とAV機能(FM/AM電子チューナー、カセットデッキ、CDデッキ)とを一体化し、さらにTVチューナーを加えた「オールインワンAVナビシステム」をオプション設定した。ディスプレイ画面には、5.8インチの液晶ワイドタイプを採用している。(Zi-R、Gi-R)
 


■車両本体の希望小売価格は以下の通り。(消費税は含まず)

(単位:千円)
駆動エンジングレード変速機 東京
広島
大阪
名古屋
山口
札幌仙台福岡
FF 2000DOHC
ハイパワー仕様
Zi-R 5MT2,0732,1292,0992,093
4EC-AT2,1612,2172,1872,181
1800DOHC Gi-R5MT 1,7791,8351,8051,799
4EC-AT1,8671,9231,8931,887
Li 5MT1,6791,7351,7051,699
4EC-AT1,7671,8231,7931,787
Ci 5MT1,5751,6411,6111,595
4EC-AT1,6631,7291,6991,683
4WD 2000DOHC Fi 5MT1,9812,0372,0072,001
4EC-AT2,0692,1252,0952,089

☆印は写真掲載機種。

(注)

  • 札幌と仙台は、寒冷地仕様車。
  • 頭部保護機能付きSRSサイドエアバッグシステムのオプション価格は、運転席と助手席の2席分で30千円。
    (但し、Zi-Rには標準)
  • Gi-Rの「スポーツパッケージ」装着車は、125千円高。
    Zi-Rの「スポーツパッケージ」レス車は、130千円安。

お問い合わせは、お近くのマツダ系、マツダアンフィニ系の販売店、または
「マツダお客様相談センター(フリーダイヤル:0120-386-919)」へお寄せ下さい。
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